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投資

今回はケリー基準を用いた
破産しないための最適資金配分のシミュレーションです。


解説動画はこちら

 




破産しないための最適な賭け金の割合



・問題
コインを投げて、表が出たら賭け金が2倍、裏が出たら全て失う賭けです
このコインは、55%の確率で表が出るやや有利なコインです

手元には100万円あり、このゲームを250回繰り返すとき
毎回いくら賭けるのが最適でしょうか?






--------------------------------------------------------




・回答
ケリー基準をもとに
最適な賭け金を算出することができます。


ケリー基準 : 
資産運用において
最適な資金配分比率を決定するための数式

割合 = (勝率 × オッズ − (1−勝率) ) / オッズ

ここに
勝率 0.55(55%)
オッズ(2倍-1倍 = 1)
を入れると

0.55 - 0.45 = 0.1

資金の0.1倍を賭けるのが
最適解ということになります。




250回の賭けコイン試行シミュレーション


先ほどの問題をシミュレーションするコードです。

初期資金 : 100万円
勝率 : 55%
回数 : 250回

シミュレーション結果を集計した結果を
出力する関数です。
import pandas as pd
import numpy as np
import matplotlib.pyplot as plt
pd.options.display.float_format = '{:.2f}'.format

# 250回のコイントスの賭けシミュレーター
def coin_250(default_assets=1000000,times=250,win_rate=0.55):
  kelly_criterion_percentage = (win_rate - (1 - win_rate))
  data = []
  assets = default_assets
  for i in range(times):
    stakes = int(assets * kelly_criterion_percentage)
    assets -= stakes
    result = np.random.choice([1,0],p=[0.55,0.45])
    if result == 1:
      assets += stakes * 2
    tmp =[assets,stakes, int(result)]
    data.append(tmp)
  
  # 250回の結果をデータフレームで集計
  df = pd.DataFrame(data,columns=["assets","stakes","result"])
  max_assets = df["assets"].max()
  min_assets = df["assets"].min()
  max_stakes = df["stakes"].max()
  min_stakes = df["stakes"].min()
  final_ps = int(df["assets"].tail(1).values[0])
  profit = final_ps - default_assets
  win_times = int(df["result"].sum())
  lose_times = len(df) - win_times

  group_id = (df["result"] != df["result"].shift()).cumsum()
  run_lengths = df.groupby(group_id)["result"].sum()
  run_lengths_0 = df.groupby(group_id).apply(lambda x: (len(x) - x["result"].sum()))
  # 最大連敗回数
  max_lose = run_lengths_0.max()
  # 最大連勝回数
  max_win = run_lengths.max()

  result_250 = [max_assets,min_assets,max_stakes,min_stakes,final_ps,profit,win_times,lose_times,max_win,max_lose]
  return result_250

この関数を使って
1000セット試行を行います。
times = 1000
results = []
for i in range(times):
  data = coin_250()
  results.append(data)

columns = ["最大資産","最小資産","最大掛金","最小掛金","最終資産","最終利益","勝利回数","敗北回数","最大連勝","最大連敗"]
df = pd.DataFrame(results,columns=columns)
df.describe()
desc最大資産最小資産最大掛金最小掛金最終資産最終利益勝利回数敗北回数最大連勝最大連敗
count1000.001000.001000.001000.001000.001000.001000.001000.001000.001000.00
mean16066691.73576608.611588961.9557127.3511146821.0310146821.03137.19112.818.496.45
std33581089.69289491.313311346.2928006.3827692950.8927692950.897.917.912.271.56
min900000.007130.00100000.00713.007687.00-992313.00107.0089.004.003.00
25%2515432.75346220.75248966.5034622.001159975.00159975.00132.00108.007.005.00
50%6327419.00575743.50632741.5057574.003163743.502163743.50137.00113.008.006.00
75%15386038.00801900.001515707.5080274.008628829.007628829.00142.00118.0010.007.00
max541305769.001100000.0054130576.00100000.00390665788.00389665788.00161.00143.0026.0014.00


こんな感じの結果になりました

勝利回数の分布をプロットしてみると
download-1

おおよそ勝率55%の回数で正規分布に近似しますね

最終利益はこんな感じです
download

0以上になっていれば、利益が出ている
0未満は負け
ということになります。

今回は1000セットやって
利益が出た回数が762回
0未満は238回でした




まとめ

勝率とオッズが分かっているならケリー基準を元に
資金調整すれば、資金が0になることはほぼ無いです。

ただし、勝率とオッズ次第では
元の資金より減る事もあるので注意が必要です。

より負けたく無い場合は
ケリー基準の半分の割合でかけるなど
保守的な割合にすればもっと負けづらくなります。

株式などにも応用できるため
色々シミュレーションに使うと面白そうです。


今回はここまでです
それでは

ルーレットなどのギャンブル
元手が倍になる確率はいくらになるでしょうか?


解説動画はこちら




問題

カジノのルーレットで元手が倍になる確率はどれくらいでしょうか?

ルール

100ドルを元手に 1ドル 単位で賭け続け
200ドル に到達するか0になったら終了

数字は1-36まであり、赤か黒の色が設定されている
数字0(緑)が1個、ここに当たるとディーラーが勝ち、賭けは没収

赤か黒に賭けると、当たったら2倍の払い戻し

このルールだと、元手が2倍になる確率はどれくらいでしょうか?




回答

ルーレットの元手が倍になる確率は
ギャンブラーの破産問題の公式に当てはめると解けるようです。

スタート資金を i、目標を N、負けたら破産(0)
勝率 p、負け率 q=1-p のとき
目標に到達する確率は以下で表せます:
スクリーンショット 2025-09-20 17.00.23

この式に代入していくと

•    i = 100 
•   N = 200 
•   p = 18/37  = 0.48648649
•   q = 19/37  = 0.51351351

こんな感じになり
計算式に当てはめると

スクリーンショット 2025-09-20 17.01.19
となります。

最終的な確率を求める部分を
Pythonのコードでやってみましょう。
p =  (1 - (19/18) ** 100) / ( 1 - (19/18) ** 200 )
print(p)
print(f"{p*100:.04}%")
0.004466284539492003
0.4466%


大体、0.45%くらい
1000回挑戦したら、4-5回でしょうか。




ルーレットのシミュレーションコード

これを実際にシミュレーションしてみます。

コードを簡略化するために
赤と黒の代わりに奇数なら当たり
偶数ならハズレにしてやってみます。
import random

def simulate_game(start=100, goal=200, trials=10):
    bankrupt_count, double_count = 0, 0
    for _ in range(trials):
        money = start
        while 0 < money < goal:
            # ルーレットの出目を 0-36 からランダムに選ぶ
            spin = random.randint(0, 36)
            if spin % 2 == 0:  # 偶数 → 負け
                money -= 1
            else:  # 奇数 → 勝ち
                money += 1
        if money == 0:
            bankrupt_count += 1
        elif money == goal:
            double_count += 1

    print(f"シミュレーション回数: {trials}")
    print(f"破産した回数: {bankrupt_count}")
    print(f"200ドルに到達した回数: {double_count}")
    print(f"破産確率: {bankrupt_count/1000:.3f}")
    print(f"成功確率: {double_count/1000:.3f}")

simulate_game(trials=1000)
シミュレーション回数: 1000
破産した回数: 997
200ドルに到達した回数: 3
破産確率: 0.997
成功確率: 0.003


おおよそ、数式の数値を近くはなりますね。

1000人いたら
4-5人は元手を増やしてカジノを出ることができる
そんな確率ですかね。



ルーレット以外の破産確率

1.ブラックジャック(基本戦略でプレイ)
2.パチンコ(一般的な遊技機)
3.競馬(単勝を繰り返す単純モデル)

この破産確率も見てみます。

ここでは計算を簡略化するために
1ゲームあたりの勝率を使って近似確率を求めていきます。

1ゲームあたりの勝率は以下のように設定することとします。
•   ブラックジャック(基本戦略+カジノ側有利)
 → プレイヤー勝率 ≈ 0.49、負け ≈ 0.51

•   パチンコ(通常 0.80〜0.90 程度の還元率)
 → 実質勝率 ≈ 0.45、負け ≈ 0.55

•   競馬(通常 0.70〜0.80 程度の還元率)
 → 実質勝率 ≈ 0.40、負け ≈ 0.50 と仮定


ルーレットにこの3つも加えてシミュレーションするコード
from decimal import Decimal, getcontext
getcontext().prec = 50  

def ruin_probability(s, N, p):
    """
    ギャンブラーの破産確率
    s: 初期資金
    N: 目標資金
    p: 勝率
    """
    q = Decimal(1) - p
    if p == q:
        return Decimal(1) - Decimal(s) / Decimal(N)
    else:
        ratio = q / p
        num = ratio**Decimal(s) - ratio**Decimal(N)
        den = Decimal(1) - ratio**Decimal(N)
        return num / den

# パラメータ
s = Decimal(100)   # 初期資金
N = Decimal(200)   # 目標資金

games = {
    "ブラックジャック": Decimal("0.49"),
    "ルーレット" : Decimal("0.48648649"),
    "パチンコ": Decimal("0.45"),
    "競馬": Decimal("0.40")
}

for game, p in games.items():
    ruin = ruin_probability(s, N, p)
    success = Decimal(1) - ruin
    print(f"{game}:")
    print(f"  破産確率  = {ruin:.20}")
    print(f"  倍化確率  = {success:.20}")
    print()
ブラックジャック:
  破産確率  = 0.98202320998693248326
  倍化確率  = 0.017976790013067516735

ルーレット:
  破産確率  = 0.99553370920702988362
  倍化確率  = 0.0044662907929701163797

パチンコ:
  破産確率  = 0.99999999807255307809
  倍化確率  = 1.9274469219075612712E-9

競馬:
  破産確率  = 0.99999999999999999754
  倍化確率  = 2.4596544265798292632E-18


ルーレットは先ほどと同じなので他を見ると
ブラックジャックは意外と勝てそうですね

競馬とパチンコはもう
勝てる見込みがほぼ無いです。


競馬だと
単勝を同じ金額ずっと買い続けるみたいなものが
この確率に近くなります。

単純な買い方では
競馬で元手を増やすことは出来ないでしょうね。



まとめ

1回あたりのおよその勝率から
破産確率は導き出すことができます。

基本的にギャンブルは元手を倍にできる確率は非常に少ないので
(ブラックジャックだけは、勝てる見込みが0ではない)
同じ100万円を注ぎ込むなら、まだ投資に回したほうがいいでしょう。

ギャンブルは卒業しよう!!!

ギャンブルでお金を減らす人が
一人でもいなくなりますように

それでは。


今回は老後の資産をどうやって取り崩すか
資産取り崩しのシミュレーションです


解説動画はこちら




老後資産取り崩し


老後の資産を年利 X % で運用しつつ
毎月 X 万円取り崩していく際の
資産推移をシミュレーションします。


資産金額、年利、リスク確率から
破産確率がどれくらいになるのか
これを導き出します。



モンテカルロシミュレーション


資産取り崩しの際のシミュレーションに使うのが
モンテカルロシミュレーションです。

これはサイコロをたくさん振って
結果を求めるようなイメージです。

おおよその内容としては


資産がスタート(例:5,000万円)
毎月、資産が「投資リターン」で少し増えたり減ったりする

例:平均 4%/年、リスク(ブレ幅) 1%/年
これを「正規分布」というサイコロで乱数を作って計算
その後「毎月の生活費を取り崩す」。(例:20万円ずつ減らす)
これを1シナリオとして 最後まで計算

これを 1,000回くらい繰り返す
サイコロを振って、資産の未来を1000通り描くイメージです。

コードでは1000回の結果を可視化していきます。



ライブラリのインストール



Google Colab で使用するには
日本語のライブラリが必要なのでこれを入れておいてください

# 可視化ライブラリのインストール
pip install japanize-matplotlib


モンテカルロシミュレーションのコード

ipywidgetsとmatplotlibで可視化するコードです。

コピペして上から実行していくと
スライダーとボタンが出るはずです。
import numpy as np
import pandas as pd
import matplotlib.pyplot as plt
import japanize_matplotlib
import ipywidgets as widgets
from IPython.display import display, clear_output

# シミュレーション関数
def simulate_withdrawal(start_age, years, initial_assets, monthly_withdraw, annual_return, annual_risk, n_sim=1000):
    months = years * 12
    results = []
    for _ in range(n_sim):
        assets = initial_assets
        monthly_returns = np.random.normal(
            loc=(annual_return/100)/12,
            scale=(annual_risk/100)/np.sqrt(12),
            size=months
        )
        trajectory = []
        for r in monthly_returns:
            assets *= (1 + r)           
            assets -= monthly_withdraw  
            assets = max(0, assets)     
            trajectory.append(assets)
        results.append(trajectory)
    return pd.DataFrame(results).T  


# 実行関数
def run_simulation(b):
    clear_output(wait=True)
    display(ui)
    
    # 入力値取得
    start_age = age_slider.value
    years = years_slider.value
    initial_assets = assets_slider.value
    monthly_withdraw = withdraw_slider.value
    annual_return = return_slider.value
    annual_risk = risk_slider.value

    # シミュレーション実行
    df = simulate_withdrawal(start_age, years, initial_assets, monthly_withdraw, annual_return, annual_risk)
    mean_path = df.mean(axis=1)
    median_path = df.median(axis=1)
    best_path = df.max(axis=1)
    worst_path = df.min(axis=1)
    months = np.arange(1, years*12 + 1)

    # 最終結果テキスト
    final_assets = df.iloc[-1]
    print(
        f"最終結果:"
        f"  破産確率: {100 * (final_assets==0).mean():.1f}%"
        f"  平均資産額: {final_assets.mean():,.0f} 万円"
        f"  中央資産額: {final_assets.median():,.0f} 万円"
        f"  最良ケース: {final_assets.max():,.0f} 万円"
        f"  最悪ケース: {final_assets.min():,.0f} 万円"
    )

    # グラフ描画 (matplotlib)
    plt.figure(figsize=(10,6))
    #plt.plot(months, best_path, label="最良ケース", color="green")
    plt.plot(months, worst_path, label="最悪ケース", color="red")
    plt.plot(months, mean_path, label="平均ケース", color="blue")
    plt.plot(months, median_path, label="中央値ケース", color="orange")
    plt.title(f"資産取り崩しシミュレーション(開始年齢: {start_age}歳, 期間: {years}年)")
    plt.xlabel("経過月数")
    plt.ylabel("資産額 (万円)")
    plt.legend()
    plt.grid(True)
    plt.show()


# スライダーUI
age_slider = widgets.IntSlider(value=65, min=50, max=100, step=1, description="開始年齢")
years_slider = widgets.IntSlider(value=30, min=10, max=50, step=1, description="年数")
assets_slider = widgets.IntSlider(value=5000, min=1000, max=20000, step=100, description="資産(万円)")
withdraw_slider = widgets.IntSlider(value=20, min=10, max=100, step=1, description="月取崩(万円)")
return_slider = widgets.IntSlider(value=4, min=1, max=20, step=1, description="利回り%")
risk_slider = widgets.IntSlider(value=1, min=1, max=30, step=1, description="リスク%")

# 実行ボタン
run_button = widgets.Button(description="シミュレーション実行", button_style="success")
run_button.on_click(run_simulation)

# UIまとめて表示
ui = widgets.VBox([age_slider, years_slider, assets_slider,withdraw_slider, return_slider, risk_slider,run_button])
display(ui)
スクリーンショット 2025-08-30 17.39.21

スライダーを調整して
シミュレーションボタンクリックで
結果が出ます。

スクリーンショット 2025-08-30 17.12.13


老後の資産と毎月の取り崩しの金額
利回りとリスクを変更すると

どれくらいの確率で資産が破産するか
求めることができます。

破産確率が0%になるように
取り崩しをしていくと資産が残る形になります。

毎月どれくらい取り崩せるのか
おおよその金額を算出できるので
老後資金が足りるかどうか
資産したい場合は、ぜひ使ってみてください。

老後2000万円問題とか
言われていますが
2000万円では全然足りないですねーーーーーー


資産が底を尽きないように
どんどん増やしていけるように
したいと思っています。

今後も投資系のシミュレーションを
どんどんやっていきますので
リクエストがあれば、どんどん
動画のコメントに書き込んでみてください

それでは。

今回はブラック-ショールズ方程式で
オプション価格を計算する方法についてです


解説動画はこちら




ブラック-ショールズ方程式とは

デリバティブの価格づけに現れる
偏微分方程式のことです。

デリバティブは株式や債券、通貨、商品などの
原資産から派生した金融商品の総称のことです。

ブラックショールズ方程式は主に
ヨーロピアン・オプション(満期時のみ行使可) の
理論価格を求めるためのモデルになっています。


オプション取引とは

金融商品のデリバティブの一種で
ある原資産について、あらかじめ決められた
将来の一定の日または期間において
事前に定めた権利行使価格で取引できる
「権利」のことです

原資産を
買う権利についてのオプションを「コールオプション」
売る権利についてのオプションを「プットオプション」
と呼んでいます。



日経225オプション

日経225オプションの価格情報があります。


オプション取引の価格計算ツール(日本取引所)

価格計算ツールもついているので
今回はこの計算方法をPythonで再現します。


ブラックショールズの計算式について

モデルの前提条件

•    価格は幾何ブラウン運動に従う
•    市場は完全で、裁定取引がない
•    無リスク金利は一定
•    ボラティリティ(変動率)は一定
•    配当は考慮しない(配当あり版も考慮は可)


使用する変数

S 現在の価格(Spot Price)
K 権利行使価格(Strike Price)
T 満期までの残存期間(年単位)
r 無リスク金利(年利)
σ 価格のボラティリティ(年率標準偏差)

ブラック-ショールズの数式

コールオプション価格(買う権利):
スクリーンショット 2025-07-12 17.06.54


プットオプション価格(売る権利):
スクリーンショット 2025-07-12 17.06.59

こんな感じの計算式になっていますが
途中、d1,d2というものが必要になります。

d_1, d_2 の定義
スクリーンショット 2025-07-12 17.08.28

なお、N(x) は 標準正規分布の累積分布関数(CDF)になります。


オプション計算のPythonコード

下記の関数で、オプション価格を計算できます。
import numpy as np
from scipy.stats import norm

def black_scholes_option_price(S, K, T, r, sigma, option_type='call'):
    """
    ブラック-ショールズ方程式によるオプション価格の計算
    S: 現在の株価
    K: 権利行使価格
    T: 残存期間(年単位)
    r: 無リスク金利(年利)
    sigma: ボラティリティ(年率標準偏差)
    option_type: 'call' か 'put'
    """
    d1 = (np.log(S / K) + (r + sigma**2 / 2) * T) / (sigma * np.sqrt(T))
    d2 = d1 - sigma * np.sqrt(T)
    if option_type == 'call':
        price = S * norm.cdf(d1) - K * np.exp(-r * T) * norm.cdf(d2)
    elif option_type == 'put':
        price = K * np.exp(-r * T) * norm.cdf(-d2) - S * norm.cdf(-d1)
    else:
        raise ValueError("option_type must be 'call' or 'put'")
    return price

実際に値を入れて計算する場合はこのようになります。
日数で計算したい場合は年単位なのでうまく合わせます。
# パラメータ例
S = 39425       # 現在の価格
K = 40000       # 権利行使価格
T = 62/365      # 満期まで62日
r = 0.0         # 無リスク金利 0%
sigma = 0.1883  # ボラティリティ 18.83%

call_price = black_scholes_option_price(S, K, T, r, sigma, option_type='call')
put_price = black_scholes_option_price(S, K, T, r, sigma, option_type='put')

print(f"Call Option Price: {call_price:.4f}")
print(f"Put Option Price : {put_price:.4f}")
Call Option Price: 963.0367
Put Option Price : 1538.0367




まとめ

この計算結果をどう応用するかですが
オプション取引の戦略を決定するために使います。

市場価格 > 理論価格

オプションが「割高」
プットまたはコールを「売る(ショート)」

市場価格 < 理論価格

オプションが「割安」
プットまたはコールを「買う(ロング)」


ということになります。

この辺りを実際の売買手順フローに落とし込むと
① 必要データ収集(S, K, T, r, σ)
        ↓
② BSモデルで理論価格算出(call/put)
        ↓
③ 実際の市場価格と比較(割高・割安を判断)
        ↓
④ 戦略選定(買う/売る or 戦略組み合わせ)
        ↓
⑤ 証券口座で売買、モニタリング

という感じになるので
自動取引ができるんじゃ無いかと
画策しているところです。

今回はブラックショールズ方程式による
オプション価格の計算方法についてでした。

今回はここまでです
それでは。






今回はドルコスト平均法による
積立投資のシミュレーションです

解説動画はこちら



ドルコスト平均法とは

価格が変動する金融商品に対して
一定金額を定期的に購入していく投資方法のことです

今回は毎月10万円積み立てるとして
それがどうなるかをシミュレーションしていきます。



eMaxisSlim米国株式S&P500

リンク先

S&P500指数(配当込み、円換算ベース)に
連動する運用成果を目指す投資信託
2018年7月3日に設定された商品です。

今回はこのデータを用いて
シミュレーションをしていきます。



eMAXIS Slim 米国株式 S&P500の価格推移

価格のデータを定義して
価格推移をだしてみます。

import numpy as np
import pandas as pd
import plotly.express as px
import seaborn as sns
import matplotlib.pyplot as plt

# データ定義
data = {
    2018 : [0,0,0,0,0,0,10038,10458,10709,11051,10188,10468],
    2019 : [8809,9854,10408,10565,10900,10031,10725,10978,10491,10890,11106,11680],
    2020 : [11873,11892,10825,9474,10655,11205,11465,11886,12707,12182,11767,12989],
    2021 : [13339,13407,14010,15217,15754,15924,16540,16712,17301,16677,18267,18005],
    2022 : [19291,18130,17601,19347,18798,18658,18052,19265,19394,18280,20283,19728],
    2023 : [17690,18714,19167,19388,20234,20666,22867,23260,23411,22911,22677,24155],
    2024 : [24154,25486,27473,28563,28573,29833,31693,29763,29789,29974,31336,32768],
    2025 : [33928,34065,32500,30512,28931,30867]
}

records = []
for year, prices in data.items():
    for month_idx, price in enumerate(prices):
        month = month_idx + 1
        if price == 0:
            continue
        date_str = f"{year}-{month:02d}-01"
        date = pd.to_datetime(date_str)
        records.append({"Date": date, "Price": price})

df = pd.DataFrame(records)
df = df.sort_values("Date")

# Plotlyでプロット
fig = px.line(df, x="Date", y="Price", title="Emaxis Slim value")
fig.show()
スクリーンショット 2025-06-21 16.43.01


良い感じに右肩上がりのようですが
この商品を毎月10万円ずつ積み立てたらどうなっていたでしょうか



2018年から2025年まで毎月積み立てた際のシミュレーション

毎月10万円
購入できる購入数量を算出して
2025年の最後の価格で
どれだけのリターンになっているかを算出します。
monthly_investment = 100000  # 毎月XX万円

# シミュレーション開始
total_units = 0  # 累計購入数量
total_invested = 0  # 累計投資金額
for year in sorted(data.keys()):
    for month_idx, price in enumerate(data[year], 1):
        if price == 0:
            continue
        units_bought = monthly_investment / price
        total_units += units_bought
        total_invested += monthly_investment

latest_year = max(data.keys())
latest_price = data[latest_year][-1]
current_value = total_units * latest_price
profit = current_value - total_invested
roi = (current_value / total_invested - 1) * 100

# 結果表示
print(f"総投資額: {total_invested:,.0f}円")
print(f"最終評価額: {current_value:,.0f}円")
print(f"損益: {profit:,.0f}円")
print(f"累計購入数量: {total_units:.4f}口")
print(f"リターン: {roi:.2f}%")
total_return = (100 + roi) / 100
years = 8
cagr = (total_return ** (1 / years)) - 1
print(f"年平均リターン: {cagr * 100:.2f}%")

総投資額: 8,400,000円
最終評価額: 16,458,895円
損益: 8,058,895円
累計購入数量: 533.2198口
リターン: 95.94%
年平均リターン: 8.77%


この価格推移のデータ上では
年平均8%超

7年で二倍近くの運用成績になっています。



ターンヒートマップ


今度は開始年から終了年までの
リターンヒートマップを出してみましょう。


開始と終了年を設定して
開始終了までのリターンを算出します。

years = list(data.keys())
monthly_invest = 100000
results = pd.DataFrame(index=years[:-1], columns=years[1:])
for start in years[:-1]:
    for end in years[years.index(start)+1:]:
        total_invest = 0
        total_units = 0
        for y in range(start, end+1):
            for price in data[y]:
                if price == 0:
                    continue
                units = monthly_invest / price
                total_units += units
                total_invest += monthly_invest
        # 最後の年の最後の価格で評価額計算
        final_price = [p for p in data[end] if p != 0][-1]
        final_value = total_units * final_price
        return_pct = (final_value - total_invest) / total_invest * 100
        results.loc[start, end] = return_pct

# ヒートマップ描画
results = results.astype(float)
plt.figure(figsize=(10, 7))
sns.heatmap(results, annot=True, fmt=".2f", cmap="coolwarm", center=0)
plt.title("dollar cost averaging method return heatmap (%)")
plt.xlabel("end year")
plt.ylabel("start year")
plt.show()
download

年単位だとどの年で買って売っても
プラスにはなっているようです。



まとめ

eMAXIS Slim 米国株式 S&P500のドルコスト平均法による積み立ては
年単位での運用であればマイナスは無いようです。

ただし、月単位だと乱高下があり
損する場合も有ったので、やはり長期積立で
見守るのが良いのではないかと思われます。

投資は自己判断で行うことが大切です。
その金融商品の良し悪しを判断し
投資するかどうかは人に言われるでなく
自分自身の判断で行うのが重要です。

投資判断を行うための材料作りとして
プログラムを用いたシミュレーションは
かなり役に立ちます。

データさえあればシミュレーションでき
結果の良し悪しから
投資判断の材料に使えるようになると思うので
プログラミングが出来るようになっていると
すぐに試すことができるのでお勧めです。

投資 x プログラミング
というテーマを今後も取り扱っていくので
両方できるようになりたい方は
要チェックしてみてください。

それでは


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